なんか、口癖のように人に迷惑をかけたくないという人がいるけど、
人に迷惑をかけずに生きることって可能なのかな?
そんなことを思う。
生きている以上は、多かれ少なかれ誰かに確実に迷惑をかける。
何か自発的に動けば100%誰かに迷惑をかけるし、どんなに波風たてずに大人しく息をひそめて気配をけしても、必ず誰かに迷惑をかける。
成功するということは、その裏に失敗する人がいるということ。
勝つということは、その裏に負ける人がいるということ。
なら、この世から存在を消してしまえばいいかというと、それでも、生んでくれた親に迷惑をかける。
無人島で自給自足なら?それでも、親はきっと心配するだろうな。
それなら、親が死ぬまで、親以外の人間関係を断って、親の前だけで幸せそうな息子を演じて、親が死んだら自らの存在を消せばいいのかというと、それはなかなか難しい。
第一に、無人島の自給自足以外で生きていこうとするとお金が必要、その為には、なんらかの方法で社会と関わらなければいけない。
第二に、そんな、まどろっこしいことしてまで生きる意味があるのかと思う。
結局、堂々巡り。
生きていたら誰かに迷惑をかける、死んでも迷惑をかける。
結局、生きていても死んでいても、存在している以上何をしても迷惑をかける。
そもそも、人に迷惑をかけたかどうかなんて、本当は分からない。
自分が人に迷惑をかけたかどうかの判定基準なんて、その人基準であって、 とても曖昧。迷惑をかけているのに気づかない人もいるし、必要以上に気にする人もいる。
なんだか、めんどくさい話になってきたけど、結局、誰かに迷惑をかけずに生きるなんて不可能だということ。
誰かに迷惑かけてもいいんじゃないかな?
その分、誰かからの迷惑を引き受ければいい。
親子の関係は基本そうだと思うし、仕事もそうなんじゃないかと思う。
自分を助けてくれている優秀な同僚は、誰かに迷惑をかけて育ててもらって、そして自分を助けてくれている。
沢山の人に迷惑をかけて去っていた後輩が、いつかどこかで誰かの助けになったなら、それでいいんじゃないかなぁ。
人にたくさん迷惑をかけたと、自覚がある人ほど、他人対して優しくなれる気がする。