木こりさんが街へ下りてきた ~プラスチックから木へ
1月18日(土)、京都の町屋ヒノコCafeで「プラスチックから木へ」と言うワークショップに参加してきました。
話し手は、富山できこりをされている海老澤さん。
木こりと言うと、マッチョで野性的なイメージだったのですが、とてもキュートで素敵なおじさんでした。
山仕事を20年やってきて、
「俺の伐った木は一体どこに???」
という素朴な疑問を持たれたそうです。
近くにある木を、ふつ~に使って欲しい、
山で伐った木を、直接、届けたいとの思いから、
を始めたとのこと。
海老澤さんの木や木こりという職業に対する愛情をすごく感じました。
僕はソフトウェアを作っていますが、
自分の作ったものが、どういう風に使われれているのか?
それがちゃんと役に立っているのか?
それがとても気になるのと似ているなぁ、と思いました。
農家さんが産地直送の野菜を直接消費者に届けるのとほぼ同じ発想で、
木こりさんが産地直送の木の作品を届ける。
とても、面白いと思いました。
ワークショップでは、海老澤さんの持ってきた作品を見せてもらって、意見の交換を行いました。
これは、なんでしょうか?
答えは、年輪定規です。
木の年輪は1年に一つ出来るので、こんな感じで指は8年分の長さなどと使う。
面白いので一つお土産に買いました。
子供の頭の大きさを測ったりしてみました。
他に何か使えるかな???
がんばれ、木こりさん
でも、話を聞いていて、やっぱり、難しいなと感じました。
木こりから、直接、木を届ける発想は、とても、面白いと思います。
でも、やっぱり、最後はお金になってしまう。
野菜なら直接食べることが出来る。
産地直送なら、そのままの新鮮さを売りに出来る。
でも、いくらいい木があっても、直接、食べれない。
なんか加工が必要になって、何か作らないと役に立たない。
木の日常雑貨を作った場合、その対抗馬は、プラスチック製品や100円ショップの安い製品。
他の木工作家さんと何で差別化するのか??
でも、木こりさんが山から街に降りてきて、直接マーケティングをする姿は、すごく、いいなぁと思いました。
これから、何か素敵な木の物語が生まれる予感を感じました。
参加者の中から意見が出ていましたが、何か物語や時間を感じるような作品がいいんだろうと思います。
木の年輪定規は、それに近いものがありました。
これは、その日見せてもらった、とても面白い木目の木。
ずーっと見ていると、引き込まれる感じがします。
これなんかは、木にしか出せない味わいだろうと思います。
木こりの物語、それが生かせる素敵な作品が生まれるといいな、と思います。